NTTデータは、就活生にとって注目の的となっている企業の一つです。ITサービス業界をリードする企業として、NTTデータは革新的なソリューションと高度な技術力で知られています。多くの学生がNTTデータへの就職を目指す中、同社の特徴や強み、そして採用プロセスについて深く理解することが大切です。
この記事では、NTTデータの企業研究に役立つ情報を詳しく紹介します。会社の事業内容から、競合他社との違い、社風、インターンシップ制度まで幅広くカバーします。また、NTTデータが求める人材像や、就職難易度についても触れていきます。就活生の皆さんが志望動機を考える際や、将来のキャリアを描く上で役立つ内容となっています。
NTTデータの事業概要
NTTデータは、世界50カ国以上でITサービスを提供する大手企業です。デジタル技術を活用したビジネス変革や社会課題の解決に向けて、幅広いサービスを展開しています。コンサルティングからシステム開発、運用に至るまで、お客様のニーズに応じた包括的なソリューションを提供しています。
主要事業分野
NTTデータの事業は多岐にわたり、官公庁や自治体、金融機関、様々な業種の企業向けに情報システムの構築を行っています。主な事業分野には以下のようなものがあります:
- 金融・経済システム:日本の金融・経済を支える情報システムの構築・運用に豊富な実績があります。
- 電子政府・社会情報システム:電子政府の実現に寄与し、地域密着の社会情報システムを構築・運用しています。
- 医療・ヘルスケア:医療の質の向上や高度化に貢献し、多彩な医療ソリューションを展開しています。
- 災害対策:デジタル技術を活用し、迅速で的確な災害対応を支援しています。
- 食品業界のデジタル化:「食×テクノロジー」で食品業界のデジタル化を推進し、課題解決と新たな生活者体験の創出を支援しています。
- モビリティサービス:クルマと技術の掛け合わせで、新たなモビリティサービスを創出しています。
- 製造業支援:競争力強化や業務効率化に寄与するICTで、ものづくりを支えています。
- 通信・放送業界支援:通信インフラを支えるとともに高機能化にも対応し、通信・放送業界のさらなる発展を支援しています。
- 環境・エネルギー:環境負荷の低減やエネルギーの効率化に寄与するサービスを展開しています。
売上高と市場シェア
NTTデータの事業規模は急速に拡大しており、2023年度の売上高は4兆3673億円に達しました。これは前年比25.1%増という大幅な成長を示しています。この売上高は、国内IT業界でトップクラスの規模となっており、富士通やNECを上回る規模となっています。
市場シェアの面では、NTTデータはグローバルなITサービス市場で重要な位置を占めています。Gartnerの調査に基づく世界ランキングでは、NTTデータは6位につけています。特にデータセンター事業では、世界シェア6%で3位のポジションを獲得しています。
グローバル展開の状況
NTTデータは2005年からグローバルな事業基盤の構築を進め、現在では世界50カ国・地域以上に拠点を展開しています。2022年10月にはNTT Ltd.との統合を実施し、グローバル展開をさらに加速させました。
海外売上高は急速に拡大し、2023年度には全体の約60%を占めるまでになりました。社員数も約20万人に達し、そのうち約7割が海外で勤務しています。特にインドでは約3万9000人の社員が活躍しており、グローバルな人材基盤の強化に取り組んでいます。
NTTデータは「Global 3rd Stage」というフェーズに入っており、2025年度までに「Global Top 5」の企業となることを目指しています。グローバルでの事業拡大に伴い、2023年7月には持株会社制に移行し、国内事業と海外事業を明確に分離する新たな経営体制を構築しました。
このようなグローバル展開により、NTTデータは世界中のお客様に対してきめ細かいサービスを提供し、真のグローバル企業としての地位を確立しつつあります。
NTTデータの強みと特徴
NTTデータは、ITサービス業界をリードする企業として、独自の強みと特徴を持っています。これらの要素が、同社の競争力を高め、顧客からの信頼を獲得する基盤となっています。
システムインテグレーション能力
NTTデータの最大の強みの一つは、卓越したシステムインテグレーション能力です。同社は、ITに関するあらゆるサービスを組み合わせ、顧客にとって最適なソリューションをグローバルに提供しています。この能力は、長年の経験と技術の蓄積によって培われたものです。
NTTデータは、コンサルティングからシステム開発、運用に至るまで、顧客のニーズに応じた包括的なソリューションを提供することができます。特に、難度の高い重要案件においては、技術革新統括本部が全社横断的に支援を行い、高度な技術力を発揮しています。
さらに、NTTデータは自社で技術開発を行っていることも大きな強みです。これにより、最新の技術トレンドに迅速に対応し、顧客のニーズに合わせた革新的なソリューションを提供することができます。
幅広い顧客基盤
NTTデータの強みの一つは、多様な業界にわたる幅広い顧客基盤です。官公庁や自治体、金融機関、製造業、通信・放送業界など、様々な分野の顧客と長期的な関係を築いています。
特に、公共・社会基盤分野では、30年以上にわたって公共機関の情報システムの構築に携わってきた実績があります。この経験は、NTTデータの知名度と信頼性を高める大きな要因となっています。
また、NTTデータは「Long Term Relationships」を重視しており、顧客との長期的な信頼関係を築くことを大切にしています。この姿勢が、安定した事業基盤の構築につながっています。
先進技術への積極投資
NTTデータは、技術力を競争力の源泉と位置づけ、先進技術への積極的な投資を行っています。年間320億円規模の戦略投資を通じて、技術強化や次世代ビジネスの創出に取り組んでいます。
具体的には、メタバース、スマートロボティクス、大規模言語モデル(LLM)、ソーシャルシミュレーションなどの先進技術分野に注力しています。これらの技術を活用し、顧客との共同実証実験(PoC)を積極的に実施しています。
また、NTTグループの一員であることも大きな強みとなっています。NTT研究所の最新研究成果を活用できることで、最先端の技術を事業に取り入れることができます。
さらに、NTTデータは世界6拠点に「イノベーションセンタ」を設立し、量子アニーリング、デジタルツイン、メタバース、Large Language Model、衛星画像解析、ブロックチェーンなどの先進技術の研究開発を推進しています。これらのセンターは、現地の大学やスタートアップとの連携を通じて、先進技術人材を集める拠点としても機能しています。
NTTデータの強みと特徴は、高度なシステムインテグレーション能力、幅広い顧客基盤、そして先進技術への積極的な投資にあります。これらの要素が相互に作用し合うことで、NTTデータは常に変化する市場環境に適応し、顧客に高い価値を提供し続けています。
同社の企業理念である「情報技術で、新しい『しくみ』や『価値』を創造し、より豊かで調和のとれた社会の実現に貢献する」は、これらの強みを通じて具現化されています。NTTデータは、技術力を基盤に、社会課題の解決や顧客のビジネス変革を支援し、持続可能な社会の実現に向けて貢献しています。
就活生にとって、NTTデータの強みと特徴を理解することは、志望動機を考える上で重要です。同社の技術力や顧客基盤の広さは、将来のキャリアにおいて多様な経験を積む機会を提供します。また、先進技術への投資は、常に最新の技術に触れながら成長できる環境を示しています。NTTデータは、技術を通じて社会に貢献したいと考える人材にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。
NTTデータの採用情報
NTTデータの採用情報は、就活生にとって非常に重要な情報源です。同社は、デジタル技術の素養があり、グローバルビジネスを推進できる人材を求めています。ここでは、NTTデータの募集職種、求める人材像、選考プロセス、そしてインターンシップ情報について詳しく見ていきましょう。
募集職種と求める人材像
NTTデータは、多様な職種で人材を募集しています。主な募集職種には以下のようなものがあります:
- 企画・営業
- コンサルタント
- SE・PM(システムエンジニア・プロジェクトマネージャー)
- R&D(研究開発)
- スタッフ・その他
NTTデータが求める人材像は、スキル面と人物面の両方から捉えることができます。スキル面では、デジタル技術の素養やグローバルビジネスを推進できる能力が重視されています。ただし、採用にあたっては性別・国籍・年齢・学歴を問わず、一人ひとりの適性と意欲・能力を重視しています。
人物面では、NTTデータのGroup Visionである「Trusted Global Innovator」を体現できる人材を求めています。具体的には以下の4つの要素が重要とされています:
- 考導力:社会のために自律的に考え、自ら動き周りを巻き込む力
- 変革力:最新の技術や仕組みに興味を持ち、変化を起こすことを楽しむ力
- 共創力:多様な仲間と共通の目標を創り、成し遂げる力
- 強い意志と情熱:上記の3つを突き動かす原動力
これらの要素を持ち、NTTデータの企業理念に共感できる人材が求められています。特に、社会課題の解決や顧客のビジネス変革に貢献したいという強い意志を持つ人材が歓迎されます。
選考プロセスの流れ
NTTデータの選考プロセスは、以下の流れで行われます:
- 初期登録:NTTデータのキャリア形成支援サイトに登録し、マイページを作成します。
- エントリー:以下の4つの手続きを完了させます。
- 適性検査A及びBの受検
- 顔写真データの提出
- エントリーシートの提出
- 職種選択アンケート回答
- 書類選考:エントリー内容に基づいて書類選考が行われます。結果はマイページで通知されます。
- 面接試験:書類選考に合格した方は、面接予約を行います。面接を通じて、NTTデータとのマッチングが確認されます。
選考プロセスは、NTTデータの選考思想に基づいて一貫して行われます。同社は、多様な個性と熱い想いを持つ人材が集まることで、大きなパワーを生み出し、世界中に変革をもたらす「Trusted Global Innovator」になることを目指しています。
なお、一部の理系学生の採用には「推薦応募」と「自由応募」があります。応募形態はマイページで確認できますが、両方を併用することはできないので注意が必要です。
インターンシップ情報
NTTデータは、就活生向けに2種類のインターンシップを提供しています。それぞれの特徴を見ていきましょう。
- ワークショップ型インターンシップ
- 実施期間:7月~9月の5日間(複数回実施)
- 実施場所:オンライン
- 募集人数:約500名(予定)
- 内容:チームを組んで新規システム提案のグループワークを実施
- 特徴:
- システム提案の疑似体験ができる
- 文理混合でグループワークを経験できる
- 社員からアドバイス・フィードバックをもらいながら作業できる
- ITの知識がなくても参加可能
- プロジェクト型インターンシップ
- 実施期間:7月29日~11月1日のうち5日間~1ヶ月程度(プロジェクトにより異なる)
- 実施場所:首都圏(豊洲など)
- 募集人数:約350名(予定)
- 内容:実際の現場のプロジェクトに配属され、プロジェクトの業務を体験
- 特徴:
- 実際の職場に出勤できる
- 営業、SE、R&Dなど多様な業務内容からプロジェクトを選択可能
- より深くSI業界の現場を知ることができる
両インターンシップとも、2025年4月以降卒業予定の大学生・大学院生・高専生(学部学科不問)が対象です。IT業界の知識は問われません(プロジェクト型の一部のプロジェクトを除く)。
インターンシップの応募期間は5月31日から6月11日正午までで、エントリーシート、Webテスト、写真提出が必要です。ワークショップ型ではオンライングループディスカッション、プロジェクト型では面接動画のアップロードが選考に含まれます。
インターンシップ参加者の多くが、その後の就職活動に良い影響があったと報告しています。特に、実際の業務内容やグループワークの経験、社会人としての意識向上などが大きな学びとなっているようです。また、インターンシップ経由の早期選考もあるため、参加することで就職活動に有利になる可能性があります。
NTTデータのインターンシップは、IT業界やSIer業務について深く学べる貴重な機会です。就活生は、自分の目的に合ったプログラムを選び、積極的に参加することで、将来のキャリアに向けた大きな一歩を踏み出すことができるでしょう。
NTTデータの採用情報やインターンシップについて理解を深めることは、就活生にとって非常に重要です。同社の求める人材像や選考プロセスを把握し、自分自身のキャリアプランと照らし合わせることで、より効果的な就職活動を行うことができます。また、インターンシップに参加することで、実際の業務内容や社風を肌で感じ、自分との適性を確認することができます。NTTデータという企業の魅力を深く知り、自分の将来のキャリアを考える上で、これらの情報は大きな助けとなるでしょう。
結論
NTTデータは、ITサービス業界をリードする企業として、革新的なソリューションと高度な技術力で知られています。同社の幅広い事業分野、グローバルな展開、そして先進技術への積極的な投資が、その競争力の源泉となっています。NTTデータの強みは、顧客との長期的な関係構築と社会課題の解決に向けた取り組みにも表れており、これらが同社の持続的な成長を支えています。
就活生にとって、NTTデータは魅力的な選択肢の一つと言えるでしょう。同社のインターンシッププログラムは、IT業界やSIer業務について深く学べる貴重な機会を提供しています。NTTデータが求める人材像や選考プロセスを理解し、自分のキャリアプランと照らし合わせることで、より効果的な就職活動を行うことができます。NTTデータという企業の魅力を深く知り、自分の将来のキャリアを考えるうえで、これらの情報は大きな助けとなるでしょう。