【NTTドコモ】特徴を徹底解説 | 世界一面白い企業研究

企業研究
企業研究
この記事は約10分で読めます。

NTTドコモは日本の通信業界をリードする企業として知られています。就職活動中の学生にとって、NTTドコモへの就職は魅力的な選択肢の一つです。同社は革新的な技術開発と顧客サービスの向上に力を入れており、通信事業の未来を形作る重要な役割を果たしています。NTTドコモの社風や採用情報を理解することは、就活生にとって大切な一歩となります。

この記事では、NTTドコモの会社概要や強み、事業戦略について詳しく解説します。また、採用情報や求める人材像、新卒の難易度や倍率などの情報も提供します。docomoインターンシップや就職偏差値、Webテストの特徴についても触れ、就活生が企業研究を進める上で役立つ情報を網羅的にまとめています。NTTドコモへの就職を目指す方々にとって、この記事が有益な指針となることを願っています。

NTTドコモの会社概要

設立背景と歴史

NTTドコモは、1991年8月14日にエヌ・ティ・ティ・移動通信企画株式会社として設立されました。この設立は、1990年2月の日本国政府による「移動体通信業務の分離」の決定に基づいています。1992年7月からは「NTTドコモ」のブランドを使用し始めました。

会社の起源は1968年7月1日に遡り、旧電電公社が移動体通信サービス「ポケットベル」を開始したことが直接のきっかけとなっています。その後、1999年には世界初の携帯電話でのインターネット接続サービス「iモード」を発表し、モバイル通信の革新をリードしてきました。

主要事業内容

NTTドコモの主な事業内容は、携帯電話の移動通信事業です。現在、第3世代から第5世代までの移動通信システムを提供しています。具体的には、W-CDMAとHSPAを使用した「FOMA」、LTEを使用した「Xi」、LTE-Advancedを使用した「PREMIUM 4G」、そして5G NRを使用した「docomo 5G」があります。

さらに、法人向け事業、スマートライフ事業、ソフトウェア開発など、幅広い分野で事業を展開しています。特に法人向け事業では、「ドコモビジネス」ブランドを立ち上げ、大企業から中小企業まですべての法人をワンストップでサポートする体制を整えています。

企業理念と経営方針

NTTドコモの企業理念は「新しいコミュニケーション文化の世界の創造」です。この理念のもと、個人の能力を最大限に生かし、お客様に心から満足していただけるよりパーソナルなコミュニケーションの確立を目指しています。

2021年7月からのブランドスローガンは「あなたと世界を変えていく。」となっています。この言葉には、技術革新を通じて社会に貢献し、顧客と共に新しい価値を創造していくという強い意志が込められています。

NTTドコモの強み

業界トップシェアの通信インフラ

NTTドコモは、日本の通信業界をリードする企業として、強固な通信インフラを構築しています。設備投資額は5,770億円に達し、LTE基地局数は185,000局を超えています [1]。さらに、県庁所在地のカバー率100%を誇る大ゾーン基地局網を展開し、安定した通信サービスを提供しています。

ダウンロードとアップロードの速度においても、NTTドコモは国内最速を実現しています。5Gネットワークの構築にも積極的に取り組んでおり、2019年から2023年度までの累計で1兆円の投資を目標としています [1]。この大規模な投資により、NTTドコモは次世代通信技術の普及を加速させ、顧客に高品質なサービスを提供し続けています。

豊富な顧客基盤

NTTドコモの強みの一つは、国内トップクラスの顧客基盤です。携帯電話契約数は約8,000万件に達し、dポイントクラブ会員数は約7,500万人を誇ります [1]。この巨大な顧客基盤は、新サービスの展開やマーケティング活動において大きな強みとなっています。

さらに、NTTドコモは法人向けビジネスの強化にも注力しています。グループ各社との連携を通じて、顧客情報の共有・分析・活用を進め、大中小の法人顧客に対してソリューション販売を一体的に展開しています [2]。この戦略により、NTTドコモは多様化する顧客ニーズにトータルで応える存在へと変革を遂げつつあります。

高度な研究開発力

NTTドコモの強みの三つ目は、世界のモバイルシーンをけん引する研究開発力です。約900名の研究開発人員を擁し、年間896億円の研究開発費を投じています [1]。この強力な研究開発体制により、NTTドコモは5G標準規格必須特許候補の保有件数においてモバイルオペレーターとして世界第1位の地位を確立しています。

研究開発部門では、6GやIOWNといった次世代ネットワークの実現に向けた取り組みも強化しています。基礎研究成果の早期取り込みや実用化技術開発への集中により、高品質なサービスの早期創出を目指しています [3]。この先進的な研究開発力は、NTTドコモが通信業界のリーダーとしての地位を維持し、顧客に革新的なサービスを提供し続ける原動力となっています。

NTTドコモの事業戦略

通信事業の現状と展望

NTTドコモは、通信事業を核として、お客さまの生活やビジネスに役立つサービスの提供を通じて活力ある豊かな社会の実現に貢献しています。2019年度の通信事業営業収益は3兆6,870億円となり、前期から7.3%減少しました[1]。これは、端末機器販売収入の減少やお客さま還元の拡大によるモバイル通信サービス収入の減少が主な要因です。

通信品質の向上とサービスエリア拡大のため、基地局整備を精力的に行っています。2019年度末には「PREMIUM4G」対応基地局数を168,800局、LTEサービス基地局数を228,100局まで拡大しました[1]。さらに、2020年3月には5Gの商用サービスを開始し、全国150か所、約500局の基地局で展開を始めています。

NTTドコモは、24時間365日体制のネットワーク運用や大ゾーン基地局の整備、仮想化技術の導入により、平時だけでなく災害時などの有事においても「いつでも」つながる信頼性・安定性の確保に努めています。また、エリアプランナーによるきめ細かな電波状況の調査・改善にも取り組んでいます。

スマートライフ領域への展開

NTTドコモは、通信事業に加えてスマートライフ事業の拡大にも注力しています。会員基盤とデータ活用、サービスと多様な端末とのシームレスな連携により、パートナーとともに新たな生活価値・ライフスタイルの創出を目指しています。

具体的には、「金融・決済」や「映像・エンタメ」などの既存領域の強化に加え、「電力」「メディカル」「XR」などの新規領域の拡大にもチャレンジしています。例えば、VR/AR/MRを活用したコンテンツ・プラットフォーム・端末の提供や、「ドコモでんき」によるグリーン電力利用の加速など、新たな市場の創出に取り組んでいます[2]

また、ヘルスケア・メディカル分野では、スマートフォンを通じて健康づくりと身体の悩みをサポートするサービスを展開しています。金融・決済・FinTech分野では、クレジット事業だけでなく、決済・保険・投資などを通じて便利でおトクな生活と、現在と将来のあんしんを提供するサービスを展開しています[2]

グローバル戦略

NTTドコモは、グローバル事業を第三の成長分野と位置づけ、新たに株式会社NTTドコモ・グローバルを設立しました。この新会社は、ドコモグループのグローバル事業を統括し、事業横断で統合的かつ機動的にグローバル事業を推進します[3]

基本戦略として、ドコモグループで保有するグローバル領域の出資先を新会社の傘下に移管・集約するとともに、現地の顧客基盤と販路、ブランド力を有する有力企業への事業投資を通じて海外顧客基盤を獲得し、アプリケーション・サービス事業とキャリアイネーブリング事業を統合的に展開します[3]

地域戦略としては、新たに事業開拓するアプリケーション・サービス事業を、市場規模と消費人口の高成長が期待される東南アジア・北米から開始し、中長期的には欧州・中東などグローバルな事業拡大を目指しています[3]。既存のコネクテッドサービスに関わる事業は、顧客ニーズに合わせてグローバル(欧米、アジア等)に展開していく方針です。

NTTドコモの採用情報

求める人材像

NTTドコモは、「挑戦心」と「行動力」を持つ人材を求めています。これらの特性は、同社が就活生に求める重要な要素となっています。「挑戦心」とは、技術革新の最前線でその変化を楽しみ、新しいコミュニケーション文化の世界を作るという、答えのない困難にチャレンジするマインドを指します。「行動力」は、思い描く世界を実現するために自らアクションを起こし、最後までやり遂げる力を意味します。

NTTドコモは、通信事業という安定した収益源を持つ一方で、人口減少による市場の飽和や総務省の競争促進政策による格安スマートフォンサービスの普及に伴い、戦略の転換が求められています。このような市場環境の中で、積極的に新しいことに挑戦し、行動できる人材が求められています。

選考プロセスの特徴

NTTドコモの選考プロセスは、一般的に以下のようなフローで進められます。

  1. エントリー
  2. エントリーシート(ES)提出と適性検査
  3. 一次面接
  4. 二次面接
  5. 最終面接
  6. 内定

ただし、長期インターンシップに参加した学生の場合、選考プロセスが短縮されることがあります。例えば、エントリー、ES提出と適性検査、最終面接、内定というフローになる場合もあります。これは、インターンシップでの成果が評価された結果と考えられます。

選考の特徴として、面接の雰囲気が比較的優しいことが挙げられます。特に、質問終了後にフィードバックの時間が設けられ、良かった点と改善点を伝えてもらえるという配慮があります。

エントリーシートでは、志望動機や大学時代に注力したことを問われることが多いようです。Webテストは、SPIとTALの2種類があり、SPIは言語・非言語・性格検査で構成され、約1時間で行われます。TALは文章形式の診断テストと図形配置問題で構成され、40~50分程度で受検可能です。

面接では、就活の軸、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)、入社後にやりたいこと、NTTドコモの取り組みに関する知識、就活状況などが質問されます。最終面接では、キャリアプランや研究内容についても聞かれることがあります。

内定者の傾向

NTTドコモの内定者には、以下のような傾向が見られます。

  1. 長期インターンシップへの参加:多くの内定者が長期インターンシップに参加しています。これにより、インパクトのあるガクチカを作り、社会人との対話力を身につけることができます。
  2. 企業理念の深い理解:NTTドコモの企業理念である「お客様の満足と社会の進歩に貢献すること」を深く理解し、自身の志望動機と結びつけている傾向があります。
  3. 技術革新への関心:先進的なテクノロジーと革新的なサービスを通じて社会に貢献することに強い関心を持っています。
  4. チャレンジ精神:新しいアイデアや革新的なアプローチを積極的に取り入れ、サービスの質を向上させることを目指す姿勢が見られます。
  5. グローバルな視点:国際的な視野を持ち、グローバルな事業展開にも関心を示しています。
  6. NTTドコモの強みの理解:顧客基盤の大きさや研究開発力など、NTTドコモの強みを十分に理解し、それらを自身の志望理由と結びつけています。
  7. ワーク・ライフ・バランスへの関心:NTTドコモの働き方や待遇に関心を持ち、残業時間の少なさや有給休暇の取得率の高さを評価しています。

これらの特徴を持つ学生が、NTTドコモの求める人材像に合致し、内定を獲得する傾向にあります。就職活動を行う際は、これらの点を意識しながら、自身の強みや経験をアピールすることが重要です。

結論

NTTドコモは、通信業界のリーダーとしての地位を確立し、革新的なサービスと強固な顧客基盤を持つ企業です。同社の強みは、トップクラスの通信インフラ、幅広い顧客層、そして先進的な研究開発力にあります。これらの強みを活かし、NTTドコモは5Gやスマートライフ領域など、新たな事業分野への展開を進めています。

就活生にとって、NTTドコモは魅力的な就職先の一つと言えるでしょう。同社は「挑戦心」と「行動力」を持つ人材を求めており、長期インターンシップなどを通じて、自社の理念や事業内容を深く理解した学生を高く評価しています。NTTドコモの選考プロセスや求める人材像を把握することで、就活生は自身の強みを効果的にアピールし、内定獲得への道を切り開くことができるでしょう。

参考文献 (Sankō bunken)

[1] – https://www.s-agent.jp/column/21574
[2] – https://syukatsu-kaigi.jp/articles/139
[3] – https://typeshukatsu.jp/s/article/step/research/52371/

タイトルとURLをコピーしました